水槽の地震対策を考える
3.11の巨大地震で水槽に甚大な被害を被ったアクアリストはたくさんいます。
私の自宅は震度6弱の地域でしたが、大きな揺れで水槽の水は半分ほどこぼれ、更に3日ほどの停電で水が冷え切り全滅してしまいました。
その時の教訓をもとに、巨大地震が来ても水槽の被害を最小限に留められる策を書き出していきます。
水槽の地震対策
今できる地震対策
・地震保険や火災保険などに加入する。(階下への水漏れ時などに補償が出るか要確認)
・水槽台が倒れないように壁や床に固定。
・水槽が滑り落ちないように水槽台と固定。(滑り止めのゲルマット等でも可)
・水のこぼれを軽減するため、フランジ付きの水槽にする。
・水槽の割れを防ぐために、アクリル水槽にする。
・水がこぼれた時のために、水槽付近に電源タップや家電製品を置かない。
・水槽が倒れた時のために、家具に当たらないような配置にする。
上記の項目を実施したからといって、100%水槽の被害を防ぐ事はできません。
あくまでも、被害を少しでも減らすという観点で見てもらえればと思います。
また、アクアデザインアマノ社が地震対策マニュアルを配布しています。
「地震対策マニュアル」
淡水ベースの内容ですが、水温を維持する方法などは非常に参考になります。
地震後の対応
まず人の安全を優先
当たり前の事ですが、地震後は水槽の魚よりも人の安全を最優先にして下さい。
水槽が割れてしまった場合でも、一度外に出るなどして安全を確保して下さい。
片付けの際は、落ちているガラス片に気をつけて下さい。
片付けの際の注意事項
・割れて落ちたガラス片に注意
巨大地震後は物資が少なくなるので、怪我をしても治療できない可能性があります。
片付けの際に怪我をしないよう、細心の注意を払ってください。特に、水中のガラスはとても見えづらいです。
・感電に注意
水中にライトが落ちてしまった場合でも、慌てて拾い上げず、まずコンセントを抜いて下さい。
感電の危険があります。
・ヒーターの空焚きに注意
水が無くなりヒーターが空気にさらされてしまうと、空焚きとなり火災の原因になります。
ヒーターの確認を忘れずに行い、水が無ければコンセントも抜くようにして下さい。
停電時の対策
停電になってしまうと、水温管理や水のろ過が出来なくなるので、魚は大ダメージを受けます。
小型の発電機を用意しておくと万全なのですが、価格的な問題もあり難しい家庭が多いのではないかと思われます。
もし停電になってしまった時に、僅かながらできる対策を挙げていきます。
・電池式のエアーポンプで酸素の供給をする。
・夏場は窓を開けて空気の流れを作る。
・冬場は保温素材のシートで水槽を覆う。
・小鍋や湯たんぽに熱湯を入れて浮かべておく。
酸素の供給については、以前TVで水族館向けの大型魚の輸入を行っている方のドキュメンタリーで、エアレーションが一番大事とおっしゃっていたのが印象に残ってます。
少しでも出来ることを実行し、魚の命を救ってあげられるようにしたいですね。
個人的に得た教訓
最後に、3.11で私が得た教訓を書きます。
★地震対策をしてないハイタイプ水槽は非常に危険★
地震当時は30*30*40cmの水槽を運営していたのですが、水槽台に置いているだけだったので揺れている時は必死に抑えていました。
個性的で面白い水槽ですが、このタイプの水槽は水槽自体を壁に固定していないと本当に危険だと思います。。