ライブロックって何だろう?
海水水槽にはほぼ必ず入っているライブロックですが、初めて海水水槽を始める方には「なんじゃこりゃ?」という存在だと思います。
そこで、ライブロックがどういう物で、なぜ水槽に入っているのかを説明します。
ライブロックとは?
ライブロックとは、死んでしまったサンゴに長い時間をかけて微生物やバクテリアが付着し、『生きている石』となったものです。
バクテリアの作用によりライブロックが水をキレイにしてくれるので、水槽内に投入されています。
(もちろん、景観づくりの一面もあります。)
ライブロックには小さなサンゴなどのオマケが付いている事があり、購入時は福袋を開けるような楽しみがあります。
また、水槽内で長期間維持していると、いつの間にか新しいサンゴが発生する事もあります。
ライブロックは小さい生物の住処にもなりますので、購入時にはカニなどの水槽に悪さをする生物が潜んでいることもあります。
具体的には、カニ、シャコ、ウニ、テッポウエビ、ウミケムシなどです。(シャコやウニなどの美味しい奴等も、水槽内では嫌われ者なのです)
これらの生物は、水槽内の魚を傷つけたり、ライブロックを崩したり、アクリル水槽に傷を付けたりと、あまりいい事がありません。
見つけ次第、除去するようにしましょう。
良いライブロックと悪いライブロック
ライブロックには良い物と悪い物があります。
良いライブロック
・ピンクや赤、紫の石灰藻がたくさん付いている。
・磯の良い匂いがする。
悪いライブロック
・石灰藻が付いていない。
・カビなどが生えている。
・腐った臭いがする。
お店でライブロックを購入する時は、良い物かどうかをよく観察してから、購入するようにして下さい。
ライブロックは、ネットショップでも買う事ができますが、形や状態をしっかり観察できないのが難点です。
大手ショップのコメントなどを参考に選ぶと良いでしょう。
キュアリングとは?
ライブロックには死んだ微生物が付着している場合があり、そのまま水槽に投入すると死骸が撒き散らされてしまいます。
そのような事態を防ぐために、事前にキュアリングという作業をライブロックに行います。
キュアリングとは、飼育水槽とは別の大き目の容器に海水を張り、その中でライブロックに強い水流を当てて死んだ微生物やカニなどの悪さをする生物を取り除く作業です。
作業の手順としては、
1.容器に海水を入れ、ヒーターで飼育水槽と同じ水温にします。
2.エアレーションを行い、ライブロックの良い生物が死なないようにします。
3.水流ポンプでライブロックへ水流を当てるのを、1日続けます。
4.海水を取替え、3の作業を再開します。
5.3~4の作業を1週間続ければ完了です。
人工ライブロック
最近は、ライブロックの採集が環境に悪影響を及ぼしているのではないか、という懸念から人工ライブロックが生産され始めています。
人工ライブロックとは、人工的な模型を海中に沈め、ライブロック化させたものです。
人工ライブロックは、C.P.Farmさんで購入する事ができます。
環境問題に関心がある方は、人工ライブロックの導入を検討されてはいかがでしょうか。